相手に対して執着し、日常的に様々な方法で相手に付きまとい、嫌がらせで不安や恐怖を与えるストーカー。
ところでストーカーとして、なりやすい気質や特徴などはあるのでしょうか?
この記事ではそのような疑問を掘り下げて考えていきたいと思います。
ストーカーのタイプ
ストーカーになるタイプは大きく分けて4つに分かれます。
親密追求型
このタイプの人は自分が好意を持った相手と、両想いの深い関係になることを強く望みます。
そのため相手と面識がなく合意を得なくても、「自分たちは深く愛し合っている」「この人には私がいなくてはならない」
などの妄想の世界に囚われてしまっています。
相手の気持ちには全く配慮をせず、強い拒絶に遭った場合は好意が一転して増悪へと変貌するパターンが多いタイプです。
無資格型
人格障害や精神障害を患っているために、人とのコミュニケーションをとるのが苦手だったり、相手の立場に配慮した行動をとるのが苦手なタイプの人です。
一方的に自分を受け入れるように要求して、見返りも求めてきます。「相手が自分を受け入れて当然だ」と最初から思い込んでいるので極めて厄介です。
増悪型
親密型や無資格型などの好意を理由にしてストーカー行為をするタイプとは違い、自分のうっぷんやストレス解消を理由にしてストーカー行為をするタイプです。
被害者と全く面識がなくても標的にすることもあります。
被害者が怖がって混乱した状態になるのを楽しむのでイジメが目当てだといえます。
被害者はなぜ自分がこのような目に合うのかわからずに、混乱する人も多いようです。
拒絶型
元夫・元妻・元恋人など、親密な関係にあった相手につきまといや嫌がらせを行うタイプです。
パートナーから別れを切り出されたのを切っ掛けにしてストーカー化します。
よりを戻して関係を修復しようとしたり、相手を不幸にしようとして行動します。
ストーカー化しやすい男性の特徴
では次にストーカー化しやすい男性の特徴を見ていきましょう。主だった特徴としては次のような物があります。
生まれてから狭いコミュニティの中で過ごしてきた
対人関係が狭いコミュニティの中で生きてきた男性は、人間関係に揉まれておらず人との距離感の取り方が下手な所があります。
物事の見方の視野も狭く、自分と気の合う人間とばかり過ごしてきたので多種多様な価値観に触れることが少なく、自己中心的な物の見方のみで世界観が組み立てられている人が多いようです。
成長の過程において、批判的な意見に接したことがない人がストーカー化してしまうのかもしれません。
恋愛経験が少ない
異性との距離感がわからない男性はストーカー化しやすいようです。
自分のタイプの異性が目の前に現れても、アプローチの仕方がわからないのでおかしな接し方をしても自分で気づけないようです。
また、交際が始まってもやっとの思いで出来たパートナーを失いたくないという思いから、必要以上に執着してしまい、ストーカーと化すこともあるようです。
嫉妬深く独占欲が強い
最もストーカー化しやすい気質の男性が、嫉妬深く独占欲が強い男性です。
相手を常に自分のコントロール下に置いていないと気が済まないのでしょう、職場の同僚や男友達などの相手の周囲の異性関係を事細かに把握しようとします。
執着心が強い
このタイプもストーカーしやすい男性と言えるでしょう。
対人関係を構築するのが得意ではなく、やっとできた親密な人間関係を壊したくないと考えるタイプの人です。
異性に対しても同じで、いったん構築した関係が壊れることを極端に嫌がります。
相手が自分から去っていくのが嫌でストーカー化する恐れがあります。
LINEや電話のレスポンスや頻度がやたらと早い。
LINEや電話によるコンタクトやレスポンスが、やたらと多いタイプもストーカー化しやすい傾向があります。
常に相手が今何をしているのか把握しておかないと気が済まないので、暇さえあれば相手がどうしているか知ろうとしてきます。
好きだから相手の事を知りたいというのではなく、監視して管理下に置いておきたいといった感じです。
少し返信が遅くなったぐらいで、やたらと責めてくる男性は十分に警戒した方がよいでしょう。
自己中心的な性格をしている
相手の言うことを聞き入れない、自分の考えだけが常に正しくて相手は間違っている。
協調性の欠片もなく、言動が支配的で話し合いの余地がない。
関係が修復不可能になるまで悪化しても「自分が嫌われるなどありえない」「彼女の間違いを正さなければいけない」
と自分に都合のいい世界を作り上げてその中に閉じこもります。
ネガティブな考え方をしている。
極端に成功体験がなく、自分が拒絶されることを恐れているので少しの反論や批判を恐れます。
潜在意識の奥底では、母親の代わりになってくれる人を求めているのでしょう。
自分を批判せず決して傷つけない存在が欲しいのでしょう。
勿論現実にはそんな女性はどこにもいませんので、自分の理想が叶うことはありません。
他の男性を少し褒めただけでも怒りますので、そもそも交際することそのものが論外かもしれませんね。
そもそも何故執着するの? ストーカーの心理について
そもそもなぜここまで相手の女性に執着するのでしょうか?
そのあたりの心理も掘り下げて見てみましょう。
相手の女性の何もかもを把握しておきたい。
どんな生活をしているのか、どんな仕事をしているのか、好きな食べ物は何か、趣味は何か、交友関係はどうなのか等々。
自分の可愛い所有物なのですから、全てを知っているのが当然だという考え方です。
朝起きてから、夜自宅で休むまで対象の行動を監視することもあるでしょう。
自分の願望を邪魔する男性の存在が気になる
ストーカー行為をする男は、相手の女性に交際している男性がいるのか、親しくしている男友達はいるのかを知ろうとします。
勿論、ストーカーにとっては目障りなだけの存在だからです。
彼女に質問すればいいだけの話なのですが、それも出来ないので彼女の周囲を監視してたり、SNSにて交友関係をチェックしたりします。
寂しくて孤独に耐えられないので相手をしてほしい。
ストーカーには対人関係を作るのが下手糞で、でも誰かにそばにいて自分の相手をしてほしいという人もいます。
基本的に一人でいることが多いので、寂しさにからめとられてしまうのでしょう。
誰もまともに相手にしてくれないために、いったん目を付けた女性にはとことん執着します。
女性の方が下手にでますと、支配するために主導権を握ってこようとしますので気を付けましょう。
自分は何も悪くないと固く思い込んでいる。
ストーカーをする人には基本的に罪悪感はありません。
自己中心的な物の考え方しかできないので、自分にこんなことをさせる相手が全部悪いくらいにしか考えていません。
はっきり言って、お近づきにならないのが一番ですね。
相手もこちらに好意を抱いているのだが、自分の好意を表現できないでいるのだと本気で思い込んでいる。
ストーカーをする男性は、相手の女性の立場になって考えることが出来ずに、一方的な自分の好意や感情のみで行動します。
特に無資格型の人格障害を抱えて生きている男性は、相手の女性も本気で自分の事が好きで本心は受け入れたいと考えていると思い込んでいます。
コミュニケーションの取り方が一方通行で、相手の気持ちなどは関係ありません。
まともに応対しても問題の解決には至らないのでストーカー行為をされた記録や証拠などをしっかりととっておき、警察に相談するのが一番でしょう。
実際にストーカー化した人の心理
実際にストーカー化した人はどのような心理をしているのでしょうか?実際の例を見ていきましょう。
通勤電車でよく見かける女性を一方的に守っていた男性
ある40代の男性は通勤電車の中でよく見かける20代の女性を「自分が守らなければならない」と勝手に思い、見かけると傍で回りを警戒しおかしな人間から守ろうとしていました。おかしな話ですが被害者から訴えられるまで、自分が問題行動を起こしている自覚もない人が多いようです。
何度も同じ男性がそばにいると女性の方もさすがに気づきます。男性の方に「止めてください」と伝えたのですが、「君が心配なんだ」といって聞かなかったそうです。最後は警察に通報されて駅の構内でひと悶着あったそうです。
男性の方は本当に善意からやっていて、悪意は全くなかったのですが最後は結局トラブルになり、お互い嫌な思いをすることになりました。
新しく入ってきた女性社員の机を掃除していた人
ある企業の40代の部長は、久々に自分の部署に新卒の女性社員が入ってきたので大変喜んでいました。彼女が気分良く働く事ができるように毎朝彼女の机を拭いたり、ゴミ箱のゴミを捨てたりしていたそうです。
勿論、善意なのかもしれませんが有難迷惑だったのでしょう。止めてくださいと言われシュンとしていたそうです。
この部長も迷惑行為をしているという自覚は全くなく、ビックリしていたそうです。
悪意があってやっているのなら、本人にも自覚はあるのでしょうが本当に良かれと思ってやっているので難しいものですね。
以上、ストーカーになりやすい男性の特徴と心理についてでした。
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